まずは相手をよく知る

日本ウクライナ経済復興支援会議が日本政府主導のもと2月19日に東京で開催されます。本会議の開催に合わせてウクライナ・日本両国の商工会議所など各種団体が交流会を主催するなど、ウクライナと日本両国の経済・文化交流が促進されることが期待されています。 同会議はウクライナにおける経済復興を官民あげて力強く推進することを目的としたものですが、『緊急復旧支援』『経済復興・産業高度化』『基盤的環境整備』を3本柱に据え、ウクライナの主軸産業である農業や畜産業の発展、バイオ技術などによる新たなものづくり、デジタルやIT(情報技術)、ICT(情報通信技術)など7つの重点分野で官民挙げての協力を打ち出さんとしています。

このような経済復興支援会議が開催されるに至った背景には、ご承知の通りロシアによるウクライナ侵攻があります。この戦争もこの2月で2年が経過しようとしており、長期化の様相を呈しています。途中2022年9月にはルハンシク州・ドネツク州(「ドンバス地方」)、ザポリージャ州、ヘルソン州の4州のロシアへの併合を宣言する動きがあるなど、侵攻により経済や国民生活に甚大な影響が出ていますが、欧米諸国を中心に兵器・軍需物資関連のみならず、経済復興支援の動きが広がりつつあります。

KYCのためのインテリジェンスの必要性

ソ連邦時代1954年にクリミア半島が当時のニキータ・フルシチョフ政権によりソ連邦の1構成国ウクライナ共和国に移管されたという歴史的経緯を含めて、宇宙産業等に関係して機密情報の保持等がウクライナ東部地域をロシアが侵攻し支配を続ける一つの背景となっているとも言われます。

ソ連邦からの独立後のウクライナは、その他の旧ソ連邦国家と同様に急激な市場経済化や民主化の影響を受け、社会の混乱、経済格差の拡大などが続くことになりました。各国の腐敗認識指数を公表するトランスペアレンシー・インターナショナルによると、ウクライナの2023年の腐敗認識指数は180か国中104位と、贈収賄リスクが高い国であり、これまで支援金をめぐる汚職の話題が度々出ていることも注意を要します。

本年1月末時点ではロシアによるウクライナ侵攻の停戦、終戦の目途はたっていません。そのような中、農業、畜産、IT・情報通信などに属するウクライナ企業とのマッチングを実効あるものとして、ウクライナ・日本の双方の企業が長期的にWinWinの関係を作るためにも、ウクライナという国家のことを知り、相手企業、経営者のことをよく知ること(Know Your Customer: KYC)は不可欠です。 また、今後双方での交流が進んでいく過程で、ウクライナへの訪問には現地の治安リスクを詳細に調べ、必要な対策を講じることが重要となります。 これらの対策を通じて日本やお客様ならではのウクライナ支援が進んでいくことが期待されます。

  • 相手をよく知る(ウクライナ、企業)
  • 地政学リスク、セキュリティーリスク
  • 贈収賄等コンプライアンスリスク

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